40歳サラリーマン蘭越町へ移住する

これから他の市町村も含めて移住を検討されている方への何かしらの参考になればと思い、札幌で普通にサラリーマンをしていた妻子ある私の蘭越町移住体験談を記します。

 

1 どの町にする?

条件は人それぞれ異なると思いますので、自分の求める条件に沿って考えてほしいと思います。私の場合は、住み慣れた札幌や実家のある小樽から車で約2時間圏内の自然豊かな田舎町と考え、自然環境の魅力的な羊蹄山麓エリア、馴染みのある後志管内が候補となりました。

 

2 なぜ蘭越町?

 蘭越町の魅力は?というと「お米がおいしい」「温泉が多い」「清流日本一の尻別川を有する」などがあがると思いますが、私の選定理由は、条件エリアの中でも移住希望者に対しての支援が手厚かったこと、発展よりも豊かな自然、地域風土を大切にしていると感じたことがあげられます。

 もう少し説明すると、条件エリア内で少しでも便利さや知名度等を求めると、倶知安町やニセコ町が候補になると思いますが、外資により発展を続けており、田舎感が薄れていくと考えました。

札幌、小樽までの距離や商業施設が多くある倶知安町まで30分圏内であることを考えるとそれ程不便さは感じない田舎が蘭越町であり、他の町村とこの田舎感の違いが魅力であり、決め手となりました。

 

3 候補地見学

 候補地が決まったら、次は下見です。夏場の良いシーズンには何度も訪れたことがありましたが、住むとなると豪雪地域の冬の生活を家族に見せておくべきと考え、町の「短期滞在生活体験事業」を利用し、2泊3日の宿泊体験をしました。この体験により実際の雪の量がイメージでき、主要道路はしっかり除雪されることがわかりました。この制度は現在、通年から冬期間のみの受付に変わったようですが、住む上で重要な冬場の現実を知るために利用価値のある制度だと思います。

 

4 仕事はどうする

 移住先を決める所までは「将来的な考え」でいいのですが、実際に移住を決めたら仕事と家を探さねばなりません。40歳で職を変え、居住地を変えるサラリーマンにとってはここからが大変そうですが、私の場合は、役場のHPの求人や、ハローワークの求人情報で探し、それ程苦労せずに仕事を見つけることが出来ました。求人数は蘭越町内だけで考えると少ないかもしれませんが、ニセコ・倶知安まで拡げると求人数は考えるより多くあると思います。

 

5 家はどうする?

家探しは、家を建てるのならせっかく環境が良いのだから徹底的にこだわると良いと思いますが、私の場合は町営住宅を借りることになりました。町営住宅には収入に応じて家賃の異なる「町営住宅」と一定家賃の「低家賃住宅」があります。これらの住宅の何より良い点は、町所有のため、町で除雪をしてくれることです。もちろん自身で全くしなくていいというものではありませんが、除雪にかかる負担は相当軽減され非常に助かっています。町営住宅の募集については、空室が出れば役場のHPにも案内が出ます。

 

6 最後に

私が移住にあたり欲しかったのはその町の情報でした。仕事探しのための情報、住まい探しのための情報、保育所・小中学校の細かな情報、最寄りの医療期間の細かな情報など新しい環境への不安を少しでも減らすための情報をより多く発信してくれたらと感じていました。この移住・定住ネットが蘭越町への移住希望者へ、より多くの充実した情報を発信し、移住のサポート的役割を果たしていければと思っています。

                                       (2017年2月17日   谷内 達朗)